2013年5月25日土曜日

口笛 (휘파람)

口笛
휘파람
1990年創作、趙基天 (조기천)作詞、リ・ジョンオ (리종오)作曲
きのうの夜も 吹いたよ
口笛 口笛
もう何ヶ月も 吹いたよ
口笛 口笛
ポクスンの家の前 通るたび
この胸は ときめいて
われ知らず 切なさに
口笛 吹くのさ
フィフィフィ ホホホ
フィフィ ホホホ
フィフィフィ ホホホ
フィフィ ホホホ

会うたびに なんだか
二度と会えない気がして
会っても会っても 君の姿
また見たくなるんだ
きょう計画300を達成したと
君がにっこり笑うとき
胸に火がついてしまって
どうしたらいいかわからない
フィフィフィ ホホホ
フィフィ ホホホ
フィフィフィ ホホホ
フィフィ ホホホ

フィフィ ホホ
フィフィ ホホ
フィフィ ホホ 口笛

きのうの夜も 吹いたよ
口笛 口笛
もう何ヶ月も 吹いたよ
口笛 口笛
革新者の花束を抱えて
口笛を吹けば
ポクスンも僕の気持ち わかるはず
わかってくれるはず
フィフィフィ ホホホ
フィフィ ホホホ
フィフィフィ ホホホ
フィフィ ホホホ

ああ 口笛
ああ 口笛
ああ 口笛
フィフィ ホホ 口笛

フィフィ ホホ...
어제밤에도 불었네
휘파람 휘파람
벌써 몇달째 불었네
휘파람 휘파람
복순이네 집앞을 지날땐
이 가슴 설레여
나도 모르게 안타까이
휘파람 불었네
휘휘휘 호호호
휘휘 호호호
휘휘휘 호호호
휘휘 호호호

한번 보면은 어쩐지
다신 못볼듯
보고 또봐도 그 모습
또보고싶네
오늘계획 삼백을 했다고
생긋이 웃을 때
이 가슴에 불이 인다오
이 일을 어찌하랴
휘휘휘 호호호
휘휘 호호호
휘휘휘 호호호
휘휘 호호호

휘휘 호호
휘휘 호호
휘휘 호호 휘파람

어제밤에도 불었네
휘파람 휘파람
벌써 몇달째 불었네
휘파람 휘파람
혁신자의 꽃다발 안고서
휘파람 불면은
복순이도 내 마음 알리라
알아주리라
휘휘휘 호호호
휘휘 호호호
휘휘휘 호호호
휘휘 호호호

아-... 휘파람
아-... 휘파람
아-... 휘파람
휘휘 호호 휘파람

휘휘 호호...

■解説

1990年ごろから90年代半ばにかけ、朝鮮音楽は空前絶後の大衆歌謡黄金期をむかえた。金正日総書記の指導と庇護のもと、その最大の担い手となったのが普天堡電子楽団である。この時期の普天堡電子楽団の創作活動は、理論においても実践においても、朝鮮音楽にとって大きな転機となった。そして、この黄金時代の先頭を切った曲こそ普天堡電子楽団のリ・ジョンオが作曲した「口笛」だった。

朝鮮音楽に「ヒット曲」という概念を当てはめられるのかどうかには疑問の余地があるが、それでもこの「口笛」に関しては「朝鮮の大衆歌謡史上最大のヒット曲」と断言してしまっても問題はないだろう。ただでさえ男女の恋愛を描いた歌謡曲が少ない朝鮮にあって、リアリティあふれる歌詞とそれを引き立てるうら悲しげなメロディが絶妙に溶けあったこの「口笛」がどれほど人々の心を掴んだことか、想像に難くない。

ところで、その知名度ゆえ、「口笛」は“北朝鮮を代表する歌謡曲”として日本の書籍やメディアにも少なからず取りあげられている。そういった例のひとつがテリー伊藤『お笑い北朝鮮』(1993年)。同書は「平壌の若者はこんな歌を聴いている」と題したコーナーで「口笛」を紹介しているのだが、その説明書きにこんなくだりがある。
この歌詞内容は、韓国では60年代の学生運動像というレベル。ポクスンというのは女性の名前で今の韓国ではおばあちゃんに多いどちらかというと古い名前だ。
この記述に目を通した読者は「ふーん、韓国では古い名前なのか。まあ北朝鮮だしなー」というようなことを思うかもしれない。現に、わたしも十数年前に初めて同書を読んだときから長いこと、そういう印象しかなかった。しかし、実はこれにも秘密がある。

「口笛」の歌謡曲としての創作年度は1990年だ。つまり、リ・ジョンオが曲を作り、1本の歌謡曲として世に送り出されたのはその年ということだろう。

では、歌詞はいつ作られたのかというと、実は1947年。管見の限り、確認される初出は北朝鮮文学芸術総同盟機関誌『文学芸術』第2号(1947年12月)である。同号に掲載された趙基天の作品4篇のうちひとつが「口笛」だったのだ。

1947年というと共和国創建の前年。「ポクスン(福順)」という「古い」名前が登場する理由も、これで説明がつく。1947年当時は北でも南でもありふれた名前だったに違いない。

作詞者の趙基天 [チョ・ギチョン] (右写真)は1913年11月6日、中央アジアに生まれ、朝鮮解放とともに朝鮮へ帰国した詩人である。朴世永や李燦らと並び、朝鮮詩界の黎明期を切り拓いた。しかし趙基天は1951年7月31日、朝鮮戦争のさなかに戦死。解放から死までの約6年間に彼は数多くの優れた詩を残しており、なかでも音楽が付けられた作品としては「カンタータ《鴨緑江》」(1949年創作、金玉成作曲)、「聞慶峠」(1950年創作、李冕相作曲)、そして「口笛」などがある。

とはいっても1947年の「口笛」は歌の歌詞として作られたわけではなく、普通の詩である。オリジナルはこちらで見ることができるが、内容はおおむね同一であるものの、歌謡曲「口笛」の歌詞とはいくらか異なる(「ポクスン」の名前はそのままだが)。

普天堡電子楽団が趙基天の詩を歌謡曲に仕立て上げ、1990年に発表した経緯について、まだ詳しいことは調べきれていない。しかし、解放直後の詩(しかも男女の恋愛がテーマのそれ)を引っ張り出してきて改作し、曲を付け、結果的に「朝鮮音楽史上最大のヒット曲」を生み出したリ・ジョンオと普天堡電子楽団のクリエイティビティーには驚嘆するほかない。


■動画



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2013/06/03 趙基天の原典について情報を追加
2017/03/19 体裁を改め、解説の表現を少し修正

2013年5月9日木曜日

鋼鉄の隊伍は前進する (강철의 대오는 전진한다)

鋼鉄の隊伍は前進する」(1951年創作、リ・ムンソプ作詞、金元均作曲)。「金日成将軍の歌」「愛国歌」の金元均が手がけた戦時歌謡です。

鋼鉄の隊伍は前進する
강철의 대오는 전진한다

鋼鉄の隊伍だ われらの武力
白頭の峻嶺 駆け回ったパルチザン
われらは将軍様の 勇猛の道を
守って前進する 鋼鉄の隊伍だ
そうだ 人民武力 朝鮮人民軍
進め 祖国統一 勝利の道へ

不敗の隊伍だ われらの武力
侵略の魔手 米帝を破り
たたかえ 人民祖国 われらの国土
正義で守る 不敗の隊伍だ
そうだ 人民武力 朝鮮人民軍
進め 祖国統一 勝利の道へ

勝利の隊伍だ われらの武力
革命の旗印 この地になびかせ
ひとつに団結した力 阻める者はなし
輝くわれらは 勝利の隊伍だ
そうだ 人民武力 朝鮮人民軍
進め 祖国統一 勝利の道へ
강철의 대오다 우리의 무력
백두의 준령 주름잡은 빨찌산
우리들은 장군님의 영용의 길을
지키며 전진하는 강철의 대오다
그렇다 인민무력 조선인민군
나가자 조국통일 승리의 길로

불패의 대오다 우리의 무력
침략의 마수 미제를 무찔러
싸워 가자 인민조국 우리의 강토
정의로 지켜 가는 불패의 대오다
그렇다 인민무력 조선인민군
나가자 조국통일 승리의 길로

승리의 대오다 우리의 무력
혁명의 기치 이 땅에 날리며
하나로 뭉쳐 진 힘 막을 자 없다
빛나는 우리들은 승리의 대오다
그렇다 인민무력 조선인민군
나가자 조국통일 승리의 길로


■音源



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2013/05/09 歌詞のミスを修正。ありがとうございました。

2013年5月8日水曜日

われらは千里馬に乗って駆ける (우리는 천리마 타고 달린다)

われらは千里馬に乗って駆ける」(1958年創作 / 朴世永作詞 / 金元均、チョ・ギルソク作曲)。メロディの端々に'50年代の香りが漂う、千里馬運動期の名曲のひとつです。

われらは千里馬に乗って駆ける
우리는 천리마 타고 달린다

われらは誇りある 社会主義建設者
千里馬に乗って 稲妻のごとく駆ける
革命の果実として 地上の楽園を築き
党と首領の呼び声に従い 突進してゆく
ああ 世紀に知らしむ 荘厳なるこの姿
人民が幸せに生きる 楽園を広げる
新たな希望待ちわび 苦難を経たわれらだから
千里馬に乗って 勝利へと駆けるのだ

われらは奇跡を 創造する突撃隊
鉄壁が阻もうとも 突き抜けて進む
廃墟のうえに立ち現れる 勇壮な都市群
溶鉄は湧きたぎり 灌漑水路は延びる
ああ 世紀に知らしむ 荘厳なるこの姿
人民が幸せに生きる 楽園を広げる
新たな希望待ちわび 苦難を経たわれらだから
千里馬に乗って 勝利へと駆けるのだ

われらは不屈の 英雄朝鮮の勤労者
百年を先駆けて 革命の基地を固める
威力あるこの手は 敵どもを蹴散らして
祖国の自主統一を 早めて進む
ああ 世紀に知らしむ 荘厳なるこの姿
人民が幸せに生きる 楽園を広げる
新たな希望待ちわび 苦難を経たわれらだから
千里馬に乗って 勝利へと駆けるのだ
우리는 자랑찬 사회주의건설자
천리마 타고서 번개처럼 달린다
혁명의 열매로 지상락원 꾸리며
당과 수령 부름따라 돌진해 나간다
아 세기에 떨치는 장엄한 이 모습
인민들 행복스런 락원을 펼친다
새 희망 바라보며 고난겪은 우리니
천리마 타고서 승리에로 달린다

우리는 기적을 창조하는 돌격대
철벽이 막아도 뚫어 내며 나간다
페허우에 내솟는 웅장한 도시들
쇠물은 끓어 넘고 관개수로 뻗는다
아 세기에 떨치는 장엄한 이 모습
인민들 행복스런 락원을 펼친다
새 희망 바라보며 고난겪은 우리니
천리마 타고서 승리에로 달린다

우리는 불굴의 영웅조선 근로자
백년을 앞당기며 혁명기지 다진다
위력한 이 힘은 원쑤들을 박차며
조국의 자주통일 다우쳐 나간다
아 세기에 떨치는 장엄한 이 모습
인민들 행복스런 락원을 펼친다
새 희망 바라보며 고난겪은 우리니
천리마 타고서 승리에로 달린다


■歌詞について

  • 革命の基地を固める - これは初期の共和国を特徴づける「民主基地論」という考え方、すなわち「すぐに南北統一をするのではなく、まず北半分に強力な社会主義国家を建設し、それを革命の基地として朝鮮革命の完遂(南朝鮮革命・南北統一)をめざす」という方針から来ているものです。
  • 威力あるこの手は - "위력한 이 힘은" は直訳すれば「威力あるこの力は」ですが、「力」が重なるのを避けて「手」にしました。


■音源

2013年5月5日日曜日

社会主義教育テーゼの歌 (사회주의교육테제의 노래)

社会主義教育テーゼの歌」(1977年創作、アン・チャンマン作詞、チェ・ジェソン作曲)

社会主義教育テーゼの歌
사회주의교육테제의 노래

誰もの胸に青春の希望が
はばたくこの山河に
実りある学びの道へ
われらは進む
ああ 首領様の教育テーゼは
革命の新世代 チュチェの新世代
力強く育ててゆく

自主と創造の英知で
栄光を誇って
チュチェの革命戦士として
われらは育つ
ああ 首領様の教育テーゼは
国じゅうの人民を 革命の戦士として
力強く育ててゆく

チュチェの燦爛たる光
世界中に広がって
共産主義の輝かしいふたつの要塞
占領してゆく
偉大な教育テーゼ 高く奉じて
革命の新たな勝利 人類の新たな春
近づけてゆく
가슴마다 청춘의 희망
나래치는 강산에
보람찬 배움의 길로
우리는 나간다
아 수령님의 교육테제는
혁명의 새세대 주체의 새세대
억세게 키워간다

자주와 창조의 슬기로
영광을 떨치며
주체의 혁명전사로
우리는 자란다
아 수령님의 교육테제는
온 나라 인민들 혁명의 전사로
억세게 키워간다

주체의 찬란한 빛발
온 누리에 펼치며
공산주의 빛나는 두 요새
점령해나간다
위대한 교육테제 높이 받들고
혁명의 새 승리 인류의 새봄을
앞당겨 나간다


■歌詞について

共産主義のふたつの要塞 占領してゆく - 「ふたつの要塞」とは「共産主義の思想的要塞と物質的要塞」のことで、これは社会主義教育テーゼの冒頭で述べられています。ちなみに『朝鮮歌謡大全集 (조선노래대전집)』(2003年)に掲載されている歌詞ではこの箇所が「社会主義の最後の勝利に/向かって前へ (사회주의 최후의 승리를 / 향하여 나간다)」に変更されています。


■音源



ワンジェサン軽音楽団第39集(チェ・ジェソン作曲集1)より。ワンジェサンのCDですが、チェ・ジェソンがもともと万寿台芸術団の所属だったためか、収録されている曲はすべて万寿台芸術団のものです。

2013年5月3日金曜日

銀翼 (은빛날개)

銀翼」(1994年創作、チョン・ソンファン作詞、ウ・ジョンヒ作曲)を改訳しました。空軍関係の歌としては「飛行士の歌」が最も有名かと思いますが、私はこの「銀翼」が一番好きです。


銀翼
은빛날개

あの空が広く
果てしなくとも
勇猛さは空を覆う
祖国よ われらを
われらを信じておくれ
おまえの銀翼を
われらは 祖国を守って
空に生きる勇士たち
われら 金正日将軍の
勇敢なる飛行隊

火の雲をくぐり
稲妻のように飛び
敵の牙城を崩すとき
祖国よ われらを
われらを守っておくれ
おまえの銀翼を
われらは 祖国を守って
空に生きる勇士たち
われら 金正日将軍の
勇敢なる飛行隊

空の果てに身を
散らそうとも
勝利の旗を翻そう
祖国よ われらを
われらを抱いておくれ
おまえの銀翼を
われらは 祖国を守って
空に生きる勇士たち
われら 金正日将軍の
勇敢なる飛行隊
저 하늘이 넓어
끝이 없다해도
용맹은 하늘을 덮으리
조국이여 우릴

우릴 믿어다오
그대의 은빛날개를
우리는 조국을 지켜

하늘에 사는 용사들
우리는 김정일장군의

용감한 비행대라네

불구름을 뚫고

번개처럼 날아
원쑤의 아성을 부실 때
조국이여 우릴

우릴 지켜보라
그대의 은빛날개를
우리는 조국을 지켜

하늘에 사는 용사들
우리는 김정일장군의

용감한 비행대라네

하늘가에 이몸

흩어진다 해도
승리의 기발로 날리리
조국이여 우릴

우릴 안아다오
그대의 은빛날개를
우리는 조국을 지켜

하늘에 사는 용사들
우리는 김정일장군의

용감한 비행대라네


■音源





■訳について

この曲は「幼年前衛」様が過去に訳されており、訳にあたって大いに参考にさせていただきました。



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2011/09/18 公開
2013/05/03 改訳、YouTube音源追加など
 
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